神奈川県社会福祉士について

相模原市立上矢部保育園の第三者評価の結果

評価実施年月 平成21年12月
公表年月 平成22年3月
対象サービス 保育所
法人名
対象事業所 相模原市立上矢部保育園
住所 〒229−0007相模原市矢部新町3−1
TEL・FAX TEL:042−755−3297 FAX:042−752−4003
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総合評価

優れている点・独自に工夫している点

  • 日頃より複数の担任が関わり、保育士が協力し合っている。子どもたちの個々の発達や個性を把握して関わることで情緒の安定を図っている。オープン保育では、クラスを超えて保育士が臨機応変に関わっている。子供が不安定な時には1対1でスキンシップを図っている。
  • 日常的に異年齢の子どもたちがコーナー遊びをしたり、交流している。異年齢保育の中で他者を認めたり、自分や相手を大切にする気持ちや思いやりが育つように保育している。縦割り保育の中で取り組むことは、子どもたちが自分たちでグループを決め、役割を決めている。年長の子どもが中心になって活動している。幼児クラスのランチルームでは、食事時間に幅をもたせ、子どもたちが自分のペースで食事ができるよう工夫している。
  • 保育室の中にコーナーを作り、子どもたちが遊びたいもので自由に遊べるようにしている。園庭でも教材庫から子どもたちが自分で遊具を出し、自由に遊んでいる。出来たものを認めたり、飾ることによって意欲を高めることを目指している。自分で作った泥団子をしまえるようにしたり、作品をその場で飾ってあげたりしている。紙・廃材などいろいろな素材を置くようにしている。
  • 年齢に応じた手伝いや当番活動を通して、協調性を育み、人の役に立つ喜びを経験できるようにしている。ランチルームの当番では、テーブルや椅子を整えるところから始まり、テーブル拭き、布巾やお茶配り、給食運び、給食開始の放送まで、子どもたちが行っている。
  • 平成17年、厚生労働省の食育推進モデル事業の保育園としての取り組みをきっかけとして、食育実行委員会を作り、全職員が役割を持ち園全体で食育に力を入れている。食育コーナーでは、食育モニターを募り、家庭での食の取り組みを写真入りで紹介している。食育まとめ集も作成している。
  • 園は公園に隣接しており、樹木も近くに多く自然に恵まれている。木の実で工作をしたり、生き物を飼育したり、草花や野菜を育てたりする中で、優しさや探究心を育てている。散歩の途中や公園で地域の人に挨拶をしたり、交流している。
  • 外国人の保護者に「英語で遊ぼう」というプログラムの講師を依頼し、外国語に触れる時間を設け、子どもたちが外国に興味を広げられるようにしている。
  • 事故検討委員3名により、1ケ月分の事故怪我報告書を集計し、怪我や 事故の起こりやすい時間や場所の原因分析を行い、職員間で共有している。リスクマネジメントの取り組みにより、発生件数の減少につながっている。
  • 地域担当職員を中心に、全職員で地域の子育て支援を行っている。年間計画を作成し、交流保育や保育園行事への参加を呼びかけている。コミュニティ保育グループの相談・支援を行い、近隣の保育園と合同で育児講座を開催している。

評価領域ごとの特記事項

人権への配慮

  • 園児や保護者に対する適切な言葉遣いや態度については、「上矢部保育園保育マニュアル」に定め、職員会議での話し合いや、接遇に関する外部研修の報告等を行うことで、共通認識をもって保育に取り組んでいる。外国籍の保護者には、配布物をひらがな表記にしたり、口頭での個別の伝達を日頃から心掛けている。
  • 相模原市個人情報保護条例が制定されており、職員会議等での周知や園内に個人情報に関するパンフレットを掲示し、職員の意識の徹底をはかっている。保護者には、懇談会等で説明している。個人情報を含む文書類は書庫に施錠して保管し、「持ち出し管理票」にて取り扱っている。
  • 実習生やボランティア、見学者の受入れにあたっては、受入れマニュアルを整備し、プライバシーの保護について説明するなどして、徹底をはかっている。

利用者の意思・可能性を尊重した自立生活支援

  • 家庭との連絡・情報交換は、「上矢部保育園保育マニュアル」で手段・方法等を定め、連絡帳や「のびのびカード」、園だより、クラスだよりのほか、送迎時に保護者が確認できるように、その日の様子や連絡事項をホワイトボードに写真入で掲示し、一日の保育状況を知らせるなど、連絡を密にしている。保護者から休み中の内容も知りたいとの希望があり、掲示はノート形式とし、いくらでもさかのぼって確認できるように工夫している。
  • クラス懇談会を年2回実施し、保護者の意見・意向を把握している。個人面談は期間を5〜7月までの3ケ月間設定し、保護者の都合に柔軟に対応できるよう工夫している。また、個人面談は必要に応じて随時、行っている。
  • 運動会やおたのしみ会等の保護者参加の行事の後には、アンケートを実施している。また、保護者が意見や要望等を出しやすいように「ご意見ボックス」を設置し、日頃より保護者の希望や意向の把握に努めている。

サービスマネジメントシステムの確立

  • 苦情への対応マニュアルや様式を定め、苦情受付担当者及び苦情解決責任者、第三者委員の設置を園内に掲示し、保護者に知らせている。
  • 消毒薬や洗剤等の危険物は、「薬品、危険物管理チェック表」により管理している。
  • 園児が触れるおもちゃ、タオル、布団、砂場等の物品の除菌・消毒、遊具の安全点検については、「園児健康管理マニュアル」、「安全チェックリスト」に管理方法等を定め、点検実行記録をつけて、衛生面・安全面の管理に努めている。
  • インフルエンザ等の感染症の情報は随時、掲示や配布物で保護者へ情報を提供している。
  • 防火・防災・防犯対策については、「上矢部保育園消防計画」に基づき訓練を実施している。実施後は、職員会議等で反省と見直しを行っている。不審者対応訓練については、外部講師を招いて実施している。

地域との交流・連携

  • 地域担当職員を中心に、全職員で地域の子育て支援を行っている。年間計画を作成し、「上矢部保育園で遊ぼう」、「みんなの広場」、「上矢部キッズ」、「親子でいっしょに遊びませんか」等、地域子育て支援事業を多数、行っている。年間を通して園庭を開放し、絵本の貸し出しも行っている。
  • コミュニティ保育グループの相談・支援を行い、育児相談はいつでも受け付けている。また、保育士が中央公民館や子どもセンターの「子育てふれあい講座」の講師を務めている。
  • 地域の様々な人々とのふれあいや世代間交流の機会として、実習生や小・中・高校生の体験学習の受入れを行い、夜間保育所との定期的な相互交流を行っている。

運営上の透明性の確保と継続性

  • 年度末に1年間の行事やクラス毎の保育内容について全職員で振り返りを行い、課題や改善点の整理を行って次年度につなげている。保護者アンケートの結果も参考にしている。自己評価の結果として、運動会での園児席を変更したこと、ホワイトボードでのお知らせをノート形式に変えたことなどの改善を行った。
  • 保育園の運営や事業内容について、地域からの理解が得られるよう、地域向けの掲示板を設け「上矢部保育園で遊ぼう」等のチラシを掲示している。チラシやパンフレットの配布物も置いている。
  • 保護者に保育園での園児の様子を見てもらう機会として、保育ウィークや公開保育給食試食会を開催していることを、年間行事予定表等で情報提供している。

職員の資質向上の促進

  • 保育理念や方針については、「上矢部保育園保育マニュアル」に明示し、園内にも掲示している。内容は職員会議で周知して、基本姿勢の統一をはかっている。職員一人ひとりがマニュアルを所持している。
  • 相模原市保育課による「保育所職員研修計画」に基づき、内外研修を実施・受講している。外部研修の内容は職員会議で報告するほか、研修報告としてファイルし、いつでも内容が確認できるようにしている。

評価結果詳細

評価結果詳細PDFデータ(2.2M)


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