神奈川県社会福祉士について

しらかば保育園の第三者評価の結果

評価実施年月 平成22年7月
公表年月 平成22年9月
対象サービス 保育所
法人名 社会福祉法人誠心会
対象事業所 しらかば保育園
住所 〒239-0806 横須賀市池田町1丁目22番12号
TEL・FAX TEL::046-834-0690 FAX:046-834-1706
ホームページ http://www15.ocn.ne.jp/~siraho45/

総合評価

優れている点・独自に工夫している点

    <本園/分園共通>
  • 昭和45年の園開設時より、「みんないっしょの保育」の理念を掲げ、健常児と障害のある子どもをいっしょに保育することで、差別や偏見をなくし、思いやりの気持ちを育む統合保育を実践している。
  • 朝夕の遊びや延長保育の中で、異年齢の子どもと関わることができるよう合同保育を行っている。異年齢の関わりの中で、思いやりの気持ちを育むようにしている。
  • 年長児を対象に、年2回、泊まり保育を行っている。泊まり保育では、基本的生活習慣の見直しをするとともに、自立心を高めること、集団への適応能力をのばしながら交友関係を深めることなど、園生活の楽しい思い出作りをしている。
  • 各クラス日替わりの日直当番を決め、朝の集まりで自己紹介を行ったり、昼食時に号令を掛けたりしている。周りの子どもたちも、それに応えている。当番の子どもは襷を掛け、一日の役割を担っている。
  • 忍者服を使用し、一本歯の高下駄をはいて忍者遊びをすることで、運動神経や平衡感覚、及び自立の精神の発達を促す取り組みを行っている。
  • 体育教室専任の保育士を配置し、週1回、マットや跳び箱、縄跳び、鉄棒、ボール、平均台など、子どもたちの年齢に合った運動を行い、身体を動かす楽しさを味わえる取り組みを行っている。
  • 毎日の朝の集まりの中で、天突き体操、ラジオ体操、歩け歩けの運動を行い、幼児期の心身の健康づくりを行っている。天気が良ければ自然を求めて積極的に園外保育を実施し、地域の方と交流している。
  • 栄養士を2名配置し、給食やおやつは安全性にこだわった手作りを心掛けている。アレルギー食や体調不良児への個別食、離乳食などにも細かな気配りをしている。
  • クラス名になっている「なめこ、らっきょう、うめぼし、むぎめし」を食事に取り入れている。給食は「麦ご飯」を基本とし、子どもたちが栽培した野菜類も使用している。
  • 毎月最終金曜日を「弁当日」とし、給食を弁当箱に詰めて提供している。子どもたちは家から水筒とレジャーシートを持参し、近くの公園や屋上など、各クラスが思い思いの場所で食事をして、普段とは違った雰囲気を楽しんでいる。
  • 幼児クラスの月1回の「働く日」では、子どもたちが保育室のロッカーや床、廊下、下駄箱などの掃除をして、仕事の責任と働く喜びの習慣化をはかっている。
  • 幼児クラスでは、専任の講師を招き、週1回「図工教室」を行っている。年齢に合わせた色の塗り方、絵の具の使い方、はさみ、のりなどの使い方の指導を受け、クラス全員の共同作品にも取り組んでいる。
  • 伝承遊びや竹馬、コマ、なわとび、お手玉、あやとり、ヨーヨーなど、古くから伝えられている遊びを取り入れて、豊かな情緒を育み、指先の感覚を養う取り組みを行っている。
  • 保護者や卒園児のニーズに応えて、園の建物を学童保育に提供している。学童クラブには、卒園児を中心に地域の児童が通っており、園児と交流している。

    <分園>
  • 本園から200メートルほど離れた平屋作りの分園では、2歳児のみの保育を行っている。子どもたちは、基準の1.5倍の職員配置の下、2歳児のみの落ち着いた環境の中で過ごしている。
  • 幼児クラスの進級に向け、持ち物の仕度や歯磨き、トイレットトレーニング、箸の使用など、個別性に配慮しながら、カリキュラムを組み立てている。
  • 日直当番の活動は、2歳児から行っている。襷を掛けた当番の子どもが、保育士と一緒に皆の前に立ち、挨拶や号令を掛け、周りの子どもたちがそれに応えている。
  • 分園には、壁づたいや縄梯子などが整備され、本園の子どもたちが忍者遊びで訪れたり、また、行事の際には2歳児が本園に行き、異年齢との交流を図っている。
  • 子どもたちが園庭を使用していない時間帯は、地域の子育て中の親子が園庭を自由に使用できるように配慮している。

    改善を要する点:
  • 地域の子育て家庭への具体的な支援については、計画的、継続的な実施と記録の整備が、今後の取り組みの課題である。

評価領域ごとの特記事項

人権の尊重

  • 園児や保護者に対する適切な言葉遣いや態度については、「しらかば保育園保育指針」に接遇の基本を明文化し、職員会議の場で、園長より日々の事例を通して話をし、共通認識をもって保育に取り組んでいる。
  • 個人情報の保護、守秘義務については、「しらかば保育園運営規則」に明文化し、個人情報や肖像権、写真の取り扱いに注意している。写真などの使用については、保護者の同意を得るようにしている。
  • 実習生やボランティア、見学者の受入れにあたっては、受入れマニュアルを整備し、守秘義務について説明するなどして、徹底をはかっている。

意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

  • 家庭との連絡・情報交換は、「しらかば保育園保育指針」で手段・方法等を定め、乳児は「連絡帳」、幼児は「シール帳」で行っている。各クラスにある「連絡ノート」やホワイトボードに、その日の子どもたちの状態や一日の保育内容を書き込み、登降園時に保護者が確認できるようにしている。
  • クラス懇談会は今年度より年2回(4月、11月)に増やし、保護者の意見・意向を多く把握できるようにしている。個人面談は、定期及び必要に応じて行っている。保護者会の総会では、保護者からの園への要望に対して、Q&A形式で具体的に回答している。
  • 家庭からの希望や意向を把握できるよう、「意見受付マニュアル」を定め、全職員に周知し対応している。玄関横に「意見箱」を設置している。

サービスマネジメントシステムの確立

  • 苦情への対応は、マニュアルや様式を定め、苦情受付担当者及び苦情解決責任者、第三者委員の設置を園内に掲示し、また、ホームページにも載せて、取り組みの内容を保護者に知らせている。
  • 消毒薬や洗剤などの危険物は、「危険物管理チェック表」にチェックをすることで、安全な取り扱いや管理を行っている。
  • 園児が触れるおもちゃ、タオル、布団、砂場などの物品の除菌・消毒、遊具の安全点検については、マニュアルに管理方法を定め、点検実行記録をつけて、衛生面・安全面の管理を行っている。
  • 新型インフルエンザの発生に関しては、各クラスの罹患数を、外の掲示板や各クラスのドアに掲示し、保護者に周知を図り、また、「クラスだより」などで家庭への連絡を行っている。
  • 防火・防災・防犯対策については、「しらかば保育園消防計画」を作成し、毎月1回、定期的に防災訓練を実施している。

地域との交流・連携

  • 散歩や園外保育を積極的に行い、子どもたちが地域の方と触れ合う機会を多くもつことができるようにしている。同法人の生活介護事業所とも交流している。近隣の特別養護老人ホームを訪れ、お年寄りとの交流も定期的に行っている。
  • 地域の子ども会の打ち合わせなどに、園の施設を開放している。また、運動会などの園の行事に地域の学童の参加を呼び掛けている。
  • 本園、分園とも、学童保育を行っている。卒園児が多く参加し、放課後の時間を過ごしている。
  • 特に配慮を要する子どもについては、地域の小学校1年担当の先生と情報交換を行っている。

運営上の透明性の確保と継続性

  • 「保育士のための自己評価チェックリスト」を職員全員に配布し、グループに分かれて話し合いを行い、提供する保育サービスの自己評価を行っている。自己評価の結果から、意見箱を設置したり、子どもに対しての呼び方を改善したりした。
  • 保育園の理念や方針について、地域からの理解が得られるよう、園の門に保育理念を掲示している。また、ホームページに園の情報を掲載し、様子が広く伝わるようにしている。
  • 保護者に保育園での子どもたちの様子を見てもらう機会として、保育参観週間を設け、お知らせや「クラスだより」、口頭で保護者に伝えている。運動会や親子遠足は、保護者会と共催で行い、家族が自由に参加している。

職員の資質向上の促進

  • 「しらかば保育園保育指針」に、みんないっしょの保育理念と保育方針を明記し、職員会議などで、園長より職員に内容の周知を図っている。
  • 「職員研修割り振り、年間研修計画書」を作成し、年間の外部研修、内部研修を計画的に行っている。近隣4園との合同研修も行っている。 職員会議で外部研修の報告を行い、復命書は「職員研修ファイル」に綴じ、いつでも閲覧できるようにしている。

評価結果詳細

評価結果詳細PDFデータ(750K)


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