善隣園保育センターの第三者評価の結果
評価実施年月 | 平成22年8月〜23年3月 |
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公表年月 | 平成23年3月 |
対象サービス | 保育所 |
経営主体(法人等) | 社会福祉法人横須賀基督教社会館 |
対象事業所 | 善隣園保育センター |
住所 | 〒237-0075 横須賀市田浦町2-80-1 |
TEL・FAX | TEL:046-861-9777 FAX:046-861-9778 |
ホームページ | http://www.yokosuka-ccc.jp/zenrinen.html |
総合評価
優れている点・独自に取り組んでいる点
- 横須賀基督教社会館の基本理念に、「安心して子どもを生み育てられる社会、違いを受け入れたすけあう社会、長寿を喜ぶ社会、みんなで参加して共につくる社会」を掲げ、こどもたちの個性を大切にし、一人ひとりがいきいき、のびのびと過ごすことができるよう、保育を実践している。
- 障害者、高齢者などの複合福祉施設の1階で、縦割り保育を行っている。園児は0歳児〜2歳児前半までの乳児クラスと、2歳児後半〜5歳児の幼児クラスの5クラスに分かれて活動している。クラス内はグループに分かれ、個々の発達の状況によって組み合わせを変更している。年齢の異なる子どもと常時触れ合うことで、下の子を思いやり、上の子を敬う気持ちを育んでいる。
- 縦割り保育では、4〜5月はクラス活動を中心に行い、5月〜秋頃はグループ活動を、それ以降はコーナー保育や自由保育を中心に行っている。
- 保育士全員がすべての子どもに関わる保育を目指している。保育士が子どもと保護者全員の顔と名前を把握することを基本とし、保護者からの意見や要望を、すべての保育士が受け止めることができるようにしている。
- 散歩や園外活動を積極的に行っている。園庭は乳児と幼児に分かれており、乳児の園庭には、砂場や芝山の滑り台がある。幼児の園庭には、鉄棒やブランコ、自転車などがあり、思いっきり身体を動かすことができるようにしている。園周辺には緑が多く、その日の天気を見て、保育士の判断で散歩を頻繁に行い、地域の中に出ていくようにしている。幼児クラスでは年に1度、観音崎まで海水浴に出掛けたり、市営プールなどで水泳の取り組みを行っている。
- 年10回、保護者会の定例会があり、園との意見交換の機会を作っている。個人面談や保護者懇談会で家庭との連携を密にしている。保護者は「お父さん先生、お母さん先生」として保育参加の機会がある。また、毎月2回、迎えの時間に合わせて「お茶の日」を開き、保護者とのコミュニケーションを大切にする取り組みを行っている。
- 地域に開かれた保育を目指し、地域の子育て支援として、開放保育や出張保育、育児教室、赤ちゃん体験教室、育児相談などを行っている。職員の中から地域事業の担当を決め、園児との接点、関わり、感想などを職員会で報告し、情報を共有している。出張保育は園独自の事業で、公園に出掛け屋外で実施している。育児相談は電話や面談で行っている。相談受付けについては、園のパンフレットやホームページなどで知らせている。
<分園>
- 分園は、本園から1駅離れた高層マンションの2階にあり、0歳児〜2歳児のみの乳児保育を行なっている。縦割り保育を実践し、0歳児〜2歳児が2クラスに分かれて過ごしている。30名弱のこじんまりとした環境を活かし、家庭的で温かみのある保育を展開している。保育士の連携もよく取れ、子どもや保護者、保育士にとって楽しい園になるよう努めている。
- 善隣園はよく歩く、よく歩こうを大事にして、午前午後を通して、雨が降らない限り毎日、散歩に出掛けている。少人数の保育のため、散歩先で何かを見つけた時などは、子どもが納得するまでじっくりと観察できるように配慮している。
- 地域に開かれた保育を目指し、地域のお年寄りとの交流会を実施したり、ボランティアセンターからのボランティアの受け入れを行っている。地域の公民館を使用して、地区社協と園との共催で親子広場を開催している。また、地域の子育てサロンとは日常的に交流している。
改善を要する点
- 保護者及び来園者に向けて、個人情報保護方針を掲示することを期待する。
<本園>
評価領域ごとの特記事項
人権の尊重
- 園児や保護者に対しての適切な言葉遣いや態度については、「善隣園保育センター仕事マニュアル(手引書)」を定め、職員会議や新人研修で周知している。職員は「仕事マニュアル(手引書)」を所持し、必要時にいつでも確認できるようにしている。
- 個人情報の保護、守秘義務については、横須賀基督教社会館「個人情報保護に対する基本方針」及び「個人情報管理規程」に明文化し、個人情報の取り扱いに留意している。職員の採用時及び退職時に個人情報の保護について周知し、職員は「個人情報に関する誓約書」を提出している。
- 横須賀市こども家庭地域対策ネットワーク会議に参加し、子どもの虐待予防や早期発見に向けて、情報の共有や連携を図っている。
- 実習生の受け入れにあたっては、「オリエンテーションの流れ」で個人情報への配慮について説明している。ボランティアや見学者については、「ボランティアマニュアル」に沿って説明し、見学時には必ず職員が1名ついて見学している。
意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供
- 家庭との連絡・情報交換は、「善隣園保育センター仕事マニュアル(手引書)」で手段・方法を定め、全園児に連絡帳を用意し、乳児は毎日、幼児は週に1度は意見交換ができるようにしている。クラスのホワイトボードや事務室横にある家庭への連絡コーナーへの掲示で、情報交換に努めている。
- 個人面談は、年長児が年1回、4歳児以下は希望時や必要に応じて行っている。保護者参観は年2回、懇談会は年4回(内クラス別が年1回)実施している。また、保護者定例会が年10回行われ、保護者の意見・要望を汲み取る機会としている。
- お茶の日を月2回、園の主催で実施している。ロビーにお茶と絵本を準備して、保護者との交流を図っている。
- 保護者からの意見・要望を、どの保育士も受け止められるよう、保育士は、全園児と保護者の顔と名前が判ることを基本としている。保護者から意見・要望が寄せられた場合は、「園務日誌」に記録し、保育士間で話し合い、改善策を検討している。
サービスマネジメントシステムの確立
- 苦情への対応は、法人全体で「苦情申出窓口」を設置し、苦情解決責任者名や苦情受付担当者名、第三者委員名を玄関の掲示コーナーなど見やすいところに掲示して、保護者に周知している。受け付けた苦情は「苦情受付書」にまとめ、職員会で報告し話し合いを行っている。
- 善隣園保育センター「温度、湿度などの室内環境管理」で、室内の環境管理の方法を決め、「危険物の取り扱いについて」で、洗剤や薬品、肥料やハサミなど危険物の保管場所を決めている。
- 園児が触れるおもちゃ、タオル、布団、砂場などの除菌・消毒、遊具の安全点検については、マニュアルに管理方法を定め、点検実行記録をつけて衛生面・安全面の管理を行っている。
- 感染症に関するマニュアルを整備し、横須賀市子ども育成部保育課の方針に沿って対応している。家庭から感染症罹患の情報を受けた場合は、保育士間で情報を共有できるよう、事務室の掲示板に内容を貼り出している。
- 防火・防災・防犯対策については、「善隣園保育センター防災マニュアル」に基づき、定期的に避難訓練や不審者対応訓練などを実施している。地域で災害があった場合に備えて、田浦地区防災訓練に参加している。
地域との交流・連携
- 散歩や園外活動を積極的に行っている。園周辺には緑が多く、その日の天気を見て、保育士の判断で散歩を頻繁に行い、地域の中に出ていくようにしている。
- 地域の子育て支援として、開放保育や出張保育、育児教室、赤ちゃん体験教室、育児相談などを行っている。職員の中から地域事業の担当を決め、園児との接点、関わり、感想などを職員会で報告し、情報を共有している。
- 出張保育は園独自の事業で、公園に出掛け屋外で実施している。育児相談は電話や面談で行っている。相談受付けについては、園のパンフレットやホームページなどで知らせている。
運営上の透明性の確保と継続性
- 「新保育内容等の自己評価のためのチェックリスト」を用い、職員それぞれが自己評価に取り組んでいる。月間保育計画の中で、保育士が自己評価を行うことで、日頃の保育を振り返り、翌月の月間保育計画に生かしている。
- 玄関や事務室に、善隣園保育センターの保育理念や保育目標、保育方針、横須賀基督教社会館倫理綱領「倫」を掲示している。「善隣園保育センター仕事マニュアル(手引書)」にも保育理念などを明示し、年度始めの職員会で職員間で読み合わせを行っている。
- 保護者に保育園での子どもたちの様子を見てもらう機会として、保育参観を実施している。保護者は「一日お父さん・お母さん先生」として、保育に参加する機会がある。
職員の資質向上の促進
- 職員の習熟度などで研修の振り分けを行い、「年間研修一覧表(本園・分園)」を作成している。年齢別研修、キャリア別研修、専門講座研修、法人内研修などがある。
- 外部研修に参加した際には、職員会で研修内容の発表を行い、報告書を回覧し、「研修報告書」としてまとめ、いつでも内容を閲覧できるようにしている。
評価結果詳細
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