神奈川県社会福祉士について

竹の子ホーム ボヌールの第三者評価の結果

評価実施年月 平成23年8月〜平成24年3月
公表年月 平成24年 3月
対象サービス 知的障害者グループホーム・ケアホーム(共同生活援助・共同生活介護)
法人名 社会福祉法人明星会
対象事業所 竹の子ホーム ボヌール
所在地 南足柄市
ホームページ http://www.kanagawa-id.org/takenoko/

総合評価

優れている点・独自に取り組んでいる点

    <ホームの概要>

  • 社会福祉法人明星会が運営する5番目のグループホームで、1階の共同型住居に男女4名の利用者が、2階の独立型住居に男性2名の利用者が生活し、日中は就労先等に通っている。

  • 住宅街の中にある建物はホーム専用の一戸建てであり、共同型と独立型の居室を1住居内に備えていることで、利用者が自立に向けたステップアップを実現しやすい環境を整えている。

  • 職員体制は、5つのホーム全体に対して、管理者やサービス管理責任者、2名の生活支援員を置き、ホームには常勤・非常勤の世話人を配置している。ホームの1階には、常勤の世話人の住居を併設し、夜間等の緊急時にいつでも対応できるようにしている。

  • 利用者への支援は、権利擁護に努め、あおぞらプランを遵守するとともに、5つのホーム合同で、毎月初めに、常勤・非常勤の世話人やサービス管理責任者、生活支援員が集まってスタッフ会議を開催し、すべてのホームの利用者に対して、統一した支援が提供できるよう取り組んでいる。アットホームな雰囲気の中、「本人の望む暮らしを支える」ことを理念として掲げ、ステップアップを目指した支援に取り組んでいる。

    <ホームの支援の特徴、努力・工夫している点など>

  • 法人に人権委員会を設置し、毎月の人権スローガンを作成している。人権スローガンはホーム内に掲示し、内容によっては2〜3ケ月継続した取り組みとしている。また、法人全体で成年後見制度の活用を促進し、成年後見啓発セミナー等に、利用者と職員が一緒に参加して、制度についての理解を深めている。ホームでは、成年後見制度の市町村長申し立てを支援し、日常生活自立支援事業の活用についても具体的な働きかけを行っている。

  • 自治会や地域住民との交流に力を入れている。地域の自治会に加入して、ホーム内の防災訓練を年2回実施する他、自治会主催の防災訓練に参加している。消防署にはホームの所在地を知らせ、緊急時の対応に備えている。地域の住民に対しては、職員も率先して挨拶を交わし、顔の見える関係作りをしている。

評価領域ごとの特記事項

人権の尊重

  • 利用者のプライバシーの保護に努めるとともに、利用者からの訴えを傾聴し、その都度、利用者の思いや希望を実現できるようにサポートしている。休日レクリエーション等の工夫をし、個別支援計画に反映している。

  • 毎月のスタッフ会議では、あおぞらプランの読み合わせを行い、現在は「障害者グループホーム等の自己評価項目」の内容を取り上げ、取り組みの状況を確認することで、職員の意識付けを行っている。

意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

  • 利用者の希望や意見を、常に受け止める体制を整えている。常勤の世話人が利用者の声を日常的に受け止め、サービス管理責任者や生活支援員が、夕方以降、利用者が揃っている時間帯にホームを訪れ、利用者の希望や意見を聴く機会を作っている。

  • 利用者の声を受け止め、個別支援計画に反映している。個別支援計画は、利用者のストレングス(強み・長所)に着目して、利用者とともに作成している。個別支援計画は、半年に1度モニタリングを行い、年度末には定期的に見直しを行っている。利用者が内容を理解できるよう、個別支援計画書はルビなしのものと、ルビ付きのものと2種類を用意している。

サービスマネジメントシステムの確立

  • 利用者からの苦情は、法人の苦情解決取り扱い要綱に基づき対処している。また、要望と苦情は分けて対応している。利用者からの要望や苦情は、常に管理者へ報告する仕組みを作っている。

  • ホームは見学者も多い。利用者の精神的負担も大きいことから、見学希望がある時には、「みなさんへのお願い」として内容を掲示し、利用者の同意が得られるかどうか確認してから受け入れを行っている。同意する利用者は掲示物に名前を記入している。また、行事の案内等も同じように掲示して、利用者が自分で考え、答えを出せるように配慮している。

  • 緊急時の対応は、バックアップ施設の竹の子学園と連携して取り組んでいる。ホームの場所や利用者の様子を把握できるよう、竹の子学園の全職員がホームを見学する取り組みを行っている。

地域との交流・連携

  • 公民館まつりや地域の美化清掃等の地域の行事に、利用者と世話人が参加している。公民館まつりでは、利用者が法人が運営するパン工房ハッピーのパン等を販売している。

  • 近隣には、ひとり暮らしの高齢者も居住している。災害等の緊急時には、ホームを避難場所として利用してもらえるよう、日頃から働きかけている。

運営上の透明性の確保と継続性

  • スタッフ会議での決定事項や研修の情報等を共通理解できるよう、会議録や資料をレターケースに保管して、いつでも閲覧できるようにしている。非常勤職員も、配布資料を見たり、研修にすすんで参加している。

  • ホームの全職員を対象にして、運営理念・方針・人権の研修等を実施している。内部研修も積極的に実施し、人権研修や防災研修等を行っている。

職員の資質向上の促進

  • 施設内研修を実施する他、非常勤の世話人も含め、ホームの職員が少なくとも年2回、外部研修に参加できるよう調整している。年度の初めに、研修計画シートを作成し、自己研鑽をすすめる環境作りをしている。

  • サービス管理責任者及び生活支援員が、相談支援研修等の専門研修を積極的に受講し、専門性を高める努力をしている。研修受講後は、スタッフ会議で研修報告を行い、情報を共有している。

日常生活支援

  • 利用者個々の身体状況に応じて、健康管理や服薬管理を行うとともに、必要に応じて、生活支援員が病院への付き添い通院を行っている。利用者の体調の変化は、世話人が常に意識して確認するようにしている。

  • ホームの利用者を対象に、レクリエーションを月に3回ほど企画し、希望者を募って実施している。また、日中一時支援事業や移動支援事業の活用を、利用者に働きかけている。

  • 利用者一人ひとりの出勤時間や帰宅時間の違い等に配慮して、個々の状況に応じて、食事や入浴の支援を行っている。利用者が好きな時間に、食事や入浴を利用でき、自由に生活を送ることができる環境作りをしてる、ホーム1階に2ケ所の浴室を設け、各居室やリビングにIH調理器を備え、利用者の自立を支援している。

評価結果詳細

評価結果詳細PDFデータ(210K)


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