神奈川県社会福祉士について

古淵保育園の第三者評価の結果

評価実施年月 平成23年10月〜平成24年3月
公表年月 平成24年3月
対象サービス 保育所
経営主体(法人等) 社会福祉法人すぎのこ福祉会
対象事業所 古淵保育園
住所 〒252-0344 相模原市南区古淵3-1-8
TEL・FAX TEL:042-707-1425 FAX:042-707-1426
ホームページ http://www.suginoko.or.jp/kobuchi_top.htm

総合評価

優れている点・独自に取り組んでいる点

  • 社会福祉法人すぎのこ福祉会古淵保育園は2010年4月に民営化で開設されたが、前身は1979年4月に相模原市立保育園として設立された32年間の歴史を持つ保育園である。保育目標に「1.友だちと十分遊び、健康で元気な子ども。2.自分を信じ、よく考えて、主体的に行動する子ども。3.感謝の気持ちを持ち、愛情深い心豊かな子ども。」を掲げ、子どもを中心に、保護者・保育者・地域で支え合い育ちあう保育を実践している。毎月、保育園の正面の駐車場に、「ようこそこぶちへあそぼ」や「がんばれとうほくおうえんしています」、「なつだぼうしをかぶろう」等の作品や、卒園児が制作した等身大の恐竜の制作物を掲示して、古淵保育園の存在を地域にアピールしている。

  • 指先を使った遊びに取り組んでいる。子どもの五感の働きを豊かに育むとして、職員は低月齢・高月齢に分けた1歳児や2歳児に応じた指遊びの教具を作り、コーナーを設け、指遊びに取り組んでいる。更に幼児には「指遊びの部屋」を設け、教具を揃え、計画して育んでいる。床暖房された部屋は中央にテーブルと椅子が備えられ、職員が発達段階に合わせて、次々に工夫して作り上げた教具(玩具)が取りやすく並べられている。教具は箸の使い方、文字、数、物の重さ・大きさを自然に認識できるように工夫して、コーナーに整備している。

  • 外部の講師を受け入れて木工教室、体操教室に取り組んでいる。木工教室、体操教室は、専門講師と保育士が一緒に検討しながら開いている。木工教室は園庭で行われ、図面を描き機械を使って裁断し、サンドペーパーで作品を磨いている。作品は保育室の柱に止められた「赤トンボ」、園入口に展示された絵馬、新春のリースなど様々ある。また、カリキュラムに基づいた体操教室の成果を運動会で発表している。

  • 計画を作成して、異年齢保育に取り組んでいる。異年齢児クラスは、子ども達の人間関係を育んでいる。また自由を得るためには「責任」が伴うことを、年齢に応じて毎日の経験の中から自覚できるように、保育内容を計画し育んでいる。遊びの中でルールや物の扱い方を知り、年少児は相手への思いやりや優しさに憧れを持ち、年長児は年少児を見守り、自分の存在価値を認識して責任感が育まれている。

  • 地域の子育て支援に取り組んでいる。公立時代に担った子育て支援活動の業務内容を引継ぎ、専任保育士を中心に、園内外の支援活動に園全体で取り組んでいる。月2回公民館で実施している地域の子育て中の親子が一緒に楽しめる「子育て広場」や、体操教室・ヴァイオリン演奏会を開催し、園内支援として園庭開放、園内見学、お誕生会への参加、絵本等の貸し出しなどを行っている。また育児相談は園内外で随時受け付け、電話でも応じている。

  • 地域住民との交流に、積極的に努めている。地域のボランティアや実習生、体験学習を受け入れ、小学校との交流なども図られ、地域の中での保育園を目指して、園長が自治会等の式典にも出席している。 園外掲示板に子育て支援の催しを紹介し、並んで木工教室での作品を展示して、保育園の取り組み知らせている。

  • 充実した研修受講と結果の共有を大切にしている。人材育成としての職員研修計画を作成し、職員の内部・外部研修の参加を奨励している。職員が希望する外部研修で有用性の高いものは、勤務シフトに配慮し受講費の負担をして支援し、更に職員会議で研修報告を行い、詳細に記された報告書は誰もが見ることができるようにして内容を共有している。

  • 中期的、長期的計画を作成し、方向性を定めている。平成23年度を初年度として5ケ年、10ケ年計画を作成し、子どもたちがいきいきと生活できる安全と環境整備や保育園経営基盤の安定化、施設の大規模修繕等の方向性を定めている。

評価領域ごとの特記事項

人権の尊重

  • 子どもや保護者への接遇についてはマニュアルを整備し、職員会議・クラス会議の中で周知している。

  • 外国籍の親をもつ園児は4名在園し、子ども達は園に馴染み元気に過ごしている。また宗教に因る禁じ食やアレルギー食にも適切に配慮している。

  • 日頃から子どもの虐待予防や早期発見に努め、南保健福祉センター・児童相談所等と連携し対応している。

  • 「個人情報保護規定」を明文化してガイドラインを掲示し、年頭の職員会議で周知徹底をしている。また実習生・見学者の受入れに際しては担当職員がマニュアルに基づき、プライバシー保護の注意事項を周知している。  

意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供

  • 家庭との連絡、情報交換は送迎時の口頭や「クラス当番ノート」「乳児連絡 帳」「幼児連絡ノート」及び毎日の活動や連絡事項を記した幼児クラスのホワイトボードを使って密にしている。

  • 食事・排泄・衣服の着脱等の基本的な生活習慣は、子どもの出来ること,出来ないことを把握して個々に対応し家庭と連携して行っている。

  • 懇談会、個別面談や毎年行う保護者アンケート、行事後に行うアンケートで保護者の意向、意見を把握している。

  • 保護者が自分の意見が言える雰囲気作りや丁寧な態度を大切にしていると、意見受付手順書に図り、書式「意見受付書」を整備し意見を運営や行事等に反映している。

サービスマネジメントシステムの確立

  • 苦情解決に関するマニュアルを整備し、苦情等受付担当者、意見・苦情等解決責任者及び第三者委員の設置を園内に掲示し、「入園のしおり」に明記して保護者に知らせている。

  • 室内環境はマニュアル「衛生管理の予防・対応」に基づき適切に整備され、消毒薬や洗剤等の危険物は園児の手の届かない場所に保管されている。早番保育士が「施設安全チェックリスト」に基づき点検し、安全管理に努めている。

  • 子どもが触れるおもちゃ、タオル、布団、砂場等の消毒・除菌、遊具の安全管理は「衛生管理マニュアル」「環境衛生活動」「消毒等チェック表」「安全チェック表(園庭遊具)」に管理方法等を定め、点検チェックし記録に残して衛生面・安全面の管理に努めている。

  • 与薬や体調不良児・ケガ・感染症等の発生時は「与薬に関するマニュアル」「感染症に関するマニュアル」「健康管理に関するマニュアル」「安全点検と応急処置」に基づき適切に行われ、インフルエンザ等の感染症の情報は随時、掲示や配布物で保護者へ提供している。

地域との交流・連携

  • 地域の子育て支援として、担当保育士を中心に園内外の支援に園全体で取り組んでいる。公民館で家庭内保育の親子を対象に「子育て広場」を月2回開き、手遊びや体操等を行っている。園内では毎日の園庭開放、園内見学、誕生会への参加、絵本等の貸し出し等に取り組んでいる。 

  • 地域のボランティアや実習生、体験学習を受け入れ、小学校との交流を図り、地域の中の保育園を目指して園長は自治会等の式典にも出席して交流に努めている。また子どもたちは、散歩途中での近所の人達との出会いやデイケア訪問での高齢者との交流を楽しんでいる。

  • 南保健福祉センター、児童相談所、療育センター等と連携して地域の子どもたちを育んでいる。

運営上の透明性の確保と継続性

  • 保護者からの年1回のアンケートや行事後のアンケート結果を受け止め、クラス交流会の実施や意見を次回の行事に反映させている。

  • 懇談会、保育参観、公開保育の実施を入園時に説明し、園だより、行事予定表等で保護者へ伝えている。

  • 年1回、全職員が自己評価を実施し、保育の振り返りや研修の意向を聞く機会としている。

  • 保育園の事業内容等について地域から理解が得られるように、ホームページやブログで情報を公開している。

  • 保育理念や方針は明文化され掲示板・入園のしおり・ホームページ等で地域住民・保護者・職員へ知らせている。更に中期、長期の計画を策定し方向性を定めて職員へ周知している。

職員の資質向上の促進

  • 人材育成としての研修計画を作成し参加を奨励している。職員が希望する外部研修で有用性の高いものは勤務シフトに配慮し、経費の負担をして支援するなど職員の資質向上に努めている。また内部研修計画を作成し、必要に応じて講師を招き切磋琢磨している。

  • 毎月の職員会議で研修報告を行い、詳細に記された報告書は誰もが見ることができるようにして共有化を図っている。

評価結果詳細

評価結果詳細PDFデータ(351K)


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