グループホームかきお(共同生活住居グループホームかりん)の第三者評価の結果
評価実施年月 | 平成25年6月〜平成26年3月 |
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公表年月 | 平成26年 3月 |
対象サービス | 共同生活介護 |
法人名 | 川崎市社会福祉事業団川崎市柿生学園 |
対象事業所 | グループホームかきお(共同生活住居グループホームかりん) |
所在地 | 川崎市 |
ホームページ | http://www.kfj.or.jp/index.html |
総合評価
(ホームの概要と理念や方針、支援にあたって努力・工夫している点など)
<ホームの概要>
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ホームは小田急多摩線五月台駅から徒歩7分の閑静な住宅街にある。社会福祉法人川
崎市社会福祉事業団が運営する指定障害者支援施設川崎市柿生学園が、平成22年10月に開設した木造
2階建て定員6名の共同生活介護事業所である。職員体制は、管理者、サービス管理責任者及び支援員
各1名の常勤職員と4名の常勤世話人体制である。平成25年10月末現在、31歳から54歳までの男性
6名が入居し、平均年齢は45歳である。
アットホームな雰囲気のなかで利用者が楽しく過ごせるようなホームづくりを目指している。自閉的
傾向の利用者が多く、職員は個々の利用者の生活のリズムを大切にして穏やかに日々を過ごせるように
見守っている。利用者1人ひとりが地域の住民としての意識をもって生活を送れるように、利用者の意
志や人格を尊重したサービス提供を心掛けている。
<ホームの支援の特徴、努力・工夫している点など>
- 毎月1回世話人会議を開催し、利用者支援に関する世話人相互の情報共有を図っている。服薬や事
故のリスク管理などホーム運営についての事務連絡のほか、利用者個々の障害や生活状況について話し合っている。
- 職員の思いを利用者に押し付けることがないように、利用者の意思や個性を尊重した支援を行っている。入職時に川崎市社会福祉事業団柿生学園の「基本理念」と「行動規範」を職員に配付し、利用者がその人らしく生活できるように意識の徹底を図っている。年1回、職員は柿生学園が実施する人権擁護についての研修を受講し、また、毎年定期的に全職員が「虐待チェックリスト」で自己チェックを行い、自己の人権意識を振り返り自己覚知につなげている。
- 半数は自閉的傾向の利用者ということもあり、余暇時間は本人の生活のリズムを乱さないようにしている。歌やトランプ、絵描き、算数問題など、職員は利用者それぞれが好きな時間をすごせるように見守っている。土・日の休日には利用者は散歩したり、買い物に出かけたりしている。また、ヘルパーとの外出を利用者が思い思いに楽しんでいる。
- 自立支援の取り組みとして、利用者の生活の流れに合わせて、自分でできることを行ってもらい、できないところを職員が補っている。居室の清掃にも利用者のこだわりがあり、その意見を尊重し職員が見守り、利用者が見過ごしがちなところを職員が手伝っている。
評価領域ごとの特記事項
人権の尊重
- 職員は利用者に対して「さん」付けで呼んでおり、個々の利用者の障害特性を
把握したうえでの声掛けが行われている。また、職員は居室に入る時には必ずノ
ックし、了解を得た上で入室している。
- 利用者の意思や個性を尊重した支援を 行うように努めている。入職時に、法人の「基本理念」と「行動規範」を配付し 説明している。年1回人権擁護についての研修を行い、全職員が受講している。また、3ヶ月から6ヶ月に1回、全職員が「虐待チェックリスト」で人権擁護に関する自らの行動を振り返り、人権意識の徹底を図っている。
意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供
- 個別支援計画策定は年度初めに行っている。職員がアセスメントを行うと同時に、利用者と家族にどのように過ごしたいかについて意向を聞いている。計画作成にあたり、施設長、サービス管理責任者、主任などで話し合い支援内容を決定している。計画は利用者と家族と後見人に説明し、同意のサインを受領している。年度半ばにモニタリングを行い、また、年度末には個別支援計画の実績を評価し次年度の計画策定の参考にしている。
サービスマネジメントシステムの確立
- 利用者の家族や後見人からの預かり金管理依頼書に基づいて利用者全員の預
り金の管理を行っている。パソコンで台帳管理を行い、毎月預り金報告書を作成
し預金出納帳等を添えて家族や後見人に報告している。
- 苦情解決・相談対応マ
ニュアルを作成している。マニュアルに苦情受付担当者、苦情解決責任者及び第
三者委員の連絡先を明記している。苦情申し立て人と苦情解決責任者や第三者委
員との話し合いの仕組みを明示し、ホームの玄関に掲示して利用者や家族に周知
している。
- 緊急時対応マニュアルを作成し、事故や急病発生時の家族や関係機関との連絡の仕組みを整備している。また、連絡帳を活用し通所先との連携に努めている。年に3回防災訓練を実施している。
地域との交流・連携
- 平成25年度事業計画に、住居施設として地域の理解と協力を得ることを掲げている。日常業務のゴミ出し等で地域住民に声をかけるようにしている。近隣地区は障害者に理解があり、利用者は日常的に住民と挨拶を交わしている。
- 町内会等の各種の地域行事に参加している。初詣や地域の夏まつり、区民祭等に参加している。また、利用者は多数の地域住民が参加する柿生学園祭に参加し地域住民との交流を図っている。
運営上の透明性の確保と継続性
- サービス管理責任者は世話人会議で事業計画について説明し事業運営の意識 の徹底を図っている。また、毎年家族に郵送し事業計画の内容を周知している。
- 職員の入職時に川崎市社会福祉事業団の基本理念や運営主体である柿生学園 の運営方針や事業計画について説明している。また「知的障害者施設支援におけ る行動規範(指針)」を作成し職員に配布し周知している。行動規範に利用者の 意志の尊重や社会参加の最大限の保障を明記している。
職員の資質向上の促進
- 年間研修計画を立て研修を実施している。事業所の内部研修として5回(権利 擁護、記録、虐待防止等)実施し外部研修として4回(虐待防止、自己評価、発 達障害の特性等)の研修を実施している。権利擁護の研修にはほとんどの職員が 参加している。また外部講師を招いて世話人を対象にした研修を実施している。
日常生活支援
- 毎朝検温し日誌に記録し、また排泄状況を毎日排泄表に記録し利用者の健康状
態を把握している。業務マニュアルに服薬管理の手順を記述し誤与薬防止に努め
ている。受診の結果や薬の変更等を通院に同行した職員が「グループホーム利用
者連絡表」に記録し職員間の情報共有を図っている。
- 半数は自閉的傾向の利用
者ということもあり、余暇時間は本人の生活のリズムを乱さないようにしてい
る。歌やトランプ、絵描き、算数問題など、職員は利用者それぞれが好きな時間
をすごせるように見守っている。
- 土・日の休日には利用者は気ままに散歩した
り、買い物に行ったりしている。また、ヘルパーとの外出を利用者が思い思いに
楽しんでいる。
- 預り金報告書や個人の郵便物は毎月利用者家族に郵送し、また、 利用者の身体状況や必要な情報を適宜、家族に伝えている。
評価結果詳細
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