すぎな会第2生活ホームの第三者評価の結果
評価実施年月 | 平成25年11月 |
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公表年月 | 平成26年 3月 |
対象サービス | 共同生活援助・共同生活介護 |
法人名 | 社会福祉法人すぎな会 |
対象事業所 | 第2生活ホーム |
所在地 | 厚木市 |
ホームページ | http://www.sugina.or.jp/ |
総合評価
(ホームの概要と理念や方針、支援にあたって努力・工夫している点など)
<ホームの概要>
- 社会福祉法人すぎな会運営の最初のグループホームで、隣接の第1ホームと同様に設立された。すぎな会愛育寮で生活し、就労の利用者が寮を出て、地域の借家で生活を開始した事に源をもつ。本体施設から徒歩圏内にあり各々独立した2階建てアパート形式の建物で、2DKの部屋が各ホーム4つある。1つを共有部分として食堂及びリビング、ホーム支援室として使い、定員5名で運営している。
- 調査時は5名が利用しており、日中はすぎな会のデイセンターつくしに2名、一般の就労先に1名、作業所など福祉的就労先に1名が通っている。1名が日中はホームで生活している。他の生活ホームと異なり、第1・2ホームは男女混合利用可能と位置づけている。
- 職員体制は、管理者1名、課長1名、課長補佐2名の下、第1・第2ホームを兼務で、生活支援員(常勤)1名及びホーム支援員(非常勤)6名が配置され生活支援員2名が、応援要員として決められている。
<ホームの支援の特徴、努力・工夫している点など>
- 他の生活ホーム利用者と異なり、各自が自分なりの生活を組み立てている。朝食、夕食と、土日の昼食を提供しているが、自分で作って食べるのも自由であり、外食する利用者もいる。掃除、ごみ出し等各自で行っている。
- 利用者の支援には、常勤の担当生活支援員を配置し、他の生活ホームを担当するする生活支援員4名と一緒に毎日業務引き継ぎを行うなど、一体的な運営を重視している。また、利用者の加齢に伴い新たな支援が必要になる場合に備え、毎朝及び夕食後の2度、各利用者の居室訪問し、声かけや一緒にテレビを見たり歓談するなど様子把握に努めている。
評価領域ごとの特記事項
人権の尊重
- 生活ホームはアパート形式で、ドアホンを使いプライバシーに配慮している。職員は利用者一人ひとりの人格を尊重し「さん」付けで呼んでいる。
- 職員倫理綱領及び職員行動規範、人権侵害防止規程など、生活ホームの都合や支援者の価値観を押し付けない支援を心がけている。
- 法人に人権委員会を設置し、年2回全職員を対象に人権チェックリストに基づき人権意識についての振り返りを行い、標語を作で意識の向上に努めている。
- 毎年定期的にオンブズマンが訪問し、利用者の相談に応じている。
意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供
- 日常生活動作、健康、活動などのアセスメントを行うほか、利用者と個別に面談を行い家族の要望を聞いた上で、個別支援計画書を作成している。
- 一体的な運営の中で、生活支援員(常勤)及びホーム支援員(世話人)を固定して配置しているため、利用者が希望や意見を言いやすい環境にある。
- 住居環境がアパート形式のため、個別に話す機会を持ち利用者の希望や意見を聞き、利用者の自主性を尊重しながら支援している。
サービスマネジメントシステムの確立
(金銭管理)
預り金管理規則を整備し、管理責任者を規定し、金銭管理の透明性の確保に努めている。預り金は本部で預かり、利用者の金銭管理能力に応じて、月や週ごとに必要経費を渡している。金額設定や残金の確認を個別に行う。
(苦情解決)
苦情解決規程を作成し、苦情解決責任者、苦情受付担当者、第三者委員を選任し利用者と家族に周知している。厚木地区福祉ネットワークに加入し、利用者がオンブズマンと相談できる機会を設定している。
(緊急時対応)
生活ホームごとの状況に応じた災害対策を定め、職員や利用者に周知し、利用者健康カードを整備し、医療機関への対応を進めている。
防災訓練を年に2回実施している。
地域との交流・連携
- 公民館主催の料理作りやハイキング、自治会主催の納涼祭や防災訓練に参加している。また、夏と冬、近隣の方々にも挨拶に伺っている。
- 厚木地区知的障害施設連絡会で、ネットワークの構築と情報交換を行っており、厚木福祉地域でオンブズマン制度を活用している。
運営上の透明性の確保と継続性
- 入職時の新任職員研修会や10生活ホームの生活支援員及びホーム支援員全員による会議などを通じて、法人や生活ホーム運営、制度、特に人権については職員倫理綱領や職員行動規範などを配布し徹底を図っている。
- 生活ホームの重要な事項は、職員には職員会議や支援会議等で、利用者には、朝礼や個別で伝えている。家族には年2回開催されるホーム懇談会や年4回送付している「定期通信」などで伝達している。
職員の資質向上の促進
- 法人内の研修委員会が、支援関連、リスク関連、人権擁護関連の研修を生活支援員及びホーム支援員全職員に対し年間5回実施し、人権擁護、リスクマネジメント、また外部講師による研修や法人内部各部署による実践報告を通じ、支援のスキル向上に役立てている。
- 実習生を法人として13校から受け入れている。
日常生活支援
(健康管理・服薬支援)
嘱託医、看護師、担当生活支援員によるカンファレンスを本体施設で月2回開催し、各利用者の様子を確認し必要な検討を行なっている。
デイセンターつくしの看護師が生活ホーム担当看護師として兼務し、日常的に生活ホーム利用者の健康管理にあたっている。
(自由時間・就労支援)
支援員や他の利用者と過ごしたり、厚木まで外出し一人の時間を楽しんだり、それぞれが主体的に自由に過ごしている。
就労の実習先と随時連絡を取り合い、実習先を訪問をして話を聞くなど情報交換に努め、問題なく実習の継続ができるように調整を行っている。
(ホームと家族との関係)
「帰宅連絡帳」や「定期通信」で、個別に利用者の健康や通院状況、日常生活の様子を報告し、家族との懇談会で様子を伝え連携を図っている。
(その他)
利用者の主体的な取り組みを尊重したうえで支援・介助を行っている。また、要望を取り入れ、お花見、ハイキング等の行事を計画し実施している。
食事は本体施設管理栄養士が立てた献立に従って本体から食材が配送され、レシピに沿ってホーム支援員、生活支援員が作っている。