すぎな会第6生活ホームの第三者評価の結果
評価実施年月 | 平成 25 年 7 月 1 日〜平成 26 年 3 月 |
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公表年月 | 平成26年 3月 |
対象サービス | 共同生活援助・共同生活介護 |
法人名 | 社会福祉法人すぎな会 |
対象事業所 | 第6生活ホーム |
所在地 | 厚木市 |
ホームページ | http://www.sugina.or.jp/ |
総合評価
(ホームの概要と理念や方針、支援にあたって努力・工夫している点など)
<ホームの概要>
社会福祉法人すぎな会は現在10か所の生活ホーム(共同生活援助・共同生活介護)を運営している。第6ホームは平成21年11月に隣接する第5ホームとともに開設された一戸建てホームで、1階にリビング、台所、事務室があり2階に利用者の個室がある。49歳から65歳までの男性6名が利用しており、利用者の平均年齢は59.1歳である。全員法人本体の入所施設からの移行者である。すぎな会生活ホームは、安定した生活の継続とともに更なる自立をめざす就労への取り組み及び地域生活支援の充実を図ることを業務運営の方針としている。
<ホームの支援の特徴、努力・工夫している点など>
- 地域の自治会に加入し、春の神社祭りや盆踊り、年2回の地域清掃などの行事に積極的に参加している。神社祭りでは神輿がホームまできてくれるまでになっている。定期的に近隣のお宅を訪問し、一つひとつ地域との関係づくりを重ねる中でホームに対する地域の理解も深まり、利用者も気軽に地域住民と挨拶を交わしている。
- 「職員倫理綱領」及び「職員行動規範」に、利用者個人の尊厳や自己決定・自己選択を尊重することを明記し、さらに「人権侵害防止規程」を定め、全職員に配布し人権意識の徹底を図っている。人権委員会を設置し、50項目の人権チェックリストによる職員の自己チェックを年2回実施している。また、2ヶ月ごとに人権標語を掲げて職員の人権意識の気づきを促している。
- ホームごとに担当支援員を配置し、利用者の苦情や相談に継続的に対応している。ホーム支援員(世話人)と連携し利用者の思いや障害状況に配慮し統一的な支援を心掛けている。いつでも相談にのれる担当支援員の存在が利用者の安心感につながっている。
- 危機管理対応マニュアルを作成し、事故や災害等緊急時の連絡先を明記している。生活ホーム防災対策マニュアルを整備し、生活ホームごとの火災や地震発生時の対策について規定している。また、宿直業務マニュアルに夜間の緊急時対応について明記しホーム支援員(世話人)に周知している。年に2回定期的に夜間や休日を想定し避難訓練を実施している。
評価領域ごとの特記事項
人権の尊重
- 利用者に対しては「○○さん」と声かけをし、敬語を基本としながらもかたくならないように暖かい言葉遣いをするように心がけている。また、支援にあたっては「どうしたい?」との質問をしながら行っている。
- 職員の人権に関する意識を高める取り組みとして、法人では職員倫 理綱領、行動規範、人権侵害防止規程を定め全職員に配布している。入職時に人権研修を行うとともに、年1回人権擁護に関する研修会を行っている。人権委員会を設け、年2回職員の人権自己チェックを実施し人権意識の気づきを促している。
意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供
- 利用者面談を通して「どのように生活したいか」などについて利用者の意向を把握し個別支援計画に反映している。アセスメントを行い、利用者一人ひとりの課題を抽出し利用者支援のニーズの把握している。担当支援員が計画案を作成し、検討会議で検討を行い、個別支援計画書を策定している。
- 「みんなの声」という意見箱を設置し、また、支援員が毎夕居室を訪問し、日常生活における利用者の思いや意見の把握に努めている。バスに乗る練習も兼ねて仕事場の見学に付き添うなど、利用者の自立性の向上を支援している。
サービスマネジメントシステムの確立
- 預り金管理規則を作成している。ホーム支援員(世話人)が入出金の状況を週ごとにまとめて領収書を添えて法人本部に報告し、本部より月ごとに収支明細表を家族に送付し、金銭管理の透明性の確保に努めている。利用者の金銭管理能力に応じて、金銭出納帳記入の手助けを行い、利用者の自己管理を支援している。
- 苦情解決規程を作成し、苦情受付担当者、苦情解決責任者、3名の苦情解決第三者委員を明記し、玄関に掲示し利用者や家族に周知している。また、厚木地区福祉ネットワークに加入し、3名のオンブズマンが年に10回すぎな会を訪問し利用者の相談に応じている。
- 危機管理対応マニュアルを作成し、事故や災害等緊急時の連絡先を明記している。生活ホーム防災対策マニュアルを整備している。年に2回夜間や休日を想定し避難訓練を実施し、また、地域の自治会の防災訓練に利用者全員が参加し、地域住民との連携を図っている。
地域との交流・連携
- 地域の自治会に加入し、春の神社祭りや盆踊り、年2回の地域清掃等の行事に参加している。一つひとつ地域との関係づくりを重ねる中でホームに対する地域の理解も深まり、利用者も気軽に地域住民と挨拶を交わしている。
- 定期的に近隣のお宅を訪問し地域の人たちと話をしやすい関係づくりを心掛けている。法人主催の納涼祭等のイベントに地域住民を招待し、障害者施設への地域の理解がすすむように努めている。
運営上の透明性の確保と継続性
- 規定集を全職員に配布している。規定集に法人の経営理念や職員倫理綱領、人権侵害防止規程等をおさめ、職員倫理の強化を図っている。新任職員研修でコンプライアンス規定を取り上げ、法令遵守の意識を職員に徹底している。
- 支援員間では毎日利用者状況の確認の打合せを行い、且つ毎週の会議でサービス提供の考え方や内容を検討している。その内月1回は施設長も含めた会議を行い、情報の伝達や支援の方向性の統一を図っている。
職員の資質向上の促進
法人の研修委員会を設置し年度ごとの研修計画を作成している。新任研修を年2回、内部研修を年5回実施している。内部研修では、人権擁護やリスク管理等の研修を行うほか、実践報告会を行ない、支援方法について学びあう機会としている。内部研修にはホーム支援員(世話人)も含め多くの職員が参加できるよう、勤務時間の調整や同じ内容の研修を複数回行うなどの配慮をしている。
日常生活支援
- 月2回嘱託医を交えてカンファレンスを開催し、利用者ごとの体調の変化の状況を見守っている。与薬マニュアルを作成し利用者に対する誤与薬防止に努めている。健康診断を毎年2回定期的に実施している。毎週利用者の血圧や体重を計り、利用者の健康状態に注意している。
- 自由時間は利用者が文字通り自由に過ごせるように過度な干渉をしないようにしている。第6生活ホームは入浴など比較的ゆっくりとした自分のペースを好む利用者が多い。みんなで集まって食事やトランプを楽しんだりしている。
- 年4回の定期通信で、利用者の健康状態や日常生活の状況を手紙で家族に知らせている。親の高齢化に配慮し、電話でのコミュニケーションを図り、親族等に連絡し関係の継続を図っている。
評価結果詳細
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